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2013

2007年 インカレの軌跡

40年ぶり総合優勝の軌跡

総合優勝へのシナリオ

インカレの成績推移を見ると一目瞭然ですが、男子は2000年がひとつの契機となって、徐々に早稲田の強さが出始めています。 ただ、現在のインカレは、種目別に選手層の厚みがないと勝てないというのが実態であり、少数精鋭で頑張るという気合だけでは厳しいものがあります。 とはいえ、早稲田は少数精鋭。決して多くない選手をいかにボトムアップして競技力向上を図るかが大事です。 そのために、選手が自ら考える指導・選手がトレーニングしやすい環境整備・医科学サポートなど、特に、この 4年間徹底的に早稲田の強みと弱みを分析し実行に移しました。 それにより、2004年以降のインカレでは従来の得点を大きく上回り確実に競技力向上が図られた実感がありました。着実に一歩一歩階段を登ってきました。

リレーメンバー

種目別にチームづくりを行い、指導体制を整備し、選手の競技力向上を図るためのトレーニングの研究・実行などを1つずつコツコツと積み上げてきました。監督と稲門スキー倶楽部強化委員会の思想が統一され考え方も相違なくすすめられました。

リレー優勝の瞬間

総合優勝の橋頭堡となったのが2006年の13年ぶりリレー優勝です。 監督として、リレーで優勝することが総合優勝の布石になると判断し強化を すすめてきましたが、この優勝で方向付けがしっかり定まった感があります。 男子のリレー優勝とともに、女子の活躍も目覚しいものがありました。 女子クロスカントリーで大類美咲の2年連続2種目優勝など、男女関係なく 早稲田の勢いが噴出した瞬間です。

 

総合優勝の主役は選手!

2007年のインカレでは、大会3日目がターニングポイントでした。 とりわけ、男子アルペンGSで水口雄太が優勝したことが契機となりました。同日、男子クロスカントリー10kmクラシカルで成瀬野生が優勝したこと、また、同種目で成瀬を含め4名が入賞したことで大きな流れを引き寄せる結果となりました。

アルペンGS水口
クロスカントリー成瀬

 

その後のレースは、コンバインドで畠山長太の2種目準優勝とともに、グンダーセン・スプリントともに3名入賞しました。男子クロスカントリーではスプリントで木村正哉が優勝、藤田善也が3位に入るなど早稲田の強さをそのまま発揮しました。

男子総合優勝が決まり応援部の指揮で校歌・都の西北を唄う

スペシャルジャンプでは、コンバインドの3名が大活躍し3位・5位・8位に入り、団体でも3位に入り、早稲田の総合優勝を確定的にしてくれました。 反面、いくつかの悔しさも残りました。クロスカントリー種目でパフォーマンスを出し切れなかったことです。終わったことは仕方ないですが、次回に必ずリベンジすべく選手たちはやってくれると信じています。

コンバインド

女子は、2004年のインカレで3選手で2部優勝を決めたところ から、本格的に1部で戦う土壌が出来上がってきたと思います。 すでにOBとなったアルペン奥井 迪の力も見逃せません。 2007年のインカレも期待通りの活躍をしてくれました。 監督の見方としては客観的に見て、早稲田の女子のポジションは 3番目だと判断していましたが、選手がパフォーマンスを出し切った ことで男子以上に粘り強いレースをしたと思います。 女子アルペンでは竹林奈々子が2種目入賞。この入賞が女子の成績 の底上げ役となったことは明らかです。2年連続2種目入賞とまさに粘り強い選手です。

クロスカントリー女子リレー優勝の瞬間(大類がゴール直前で4/100秒差で日大を差す)

女子クロスカントリーでは、大類美咲がスプリントで3年連続 優勝という快挙を達成しました。(1年生の時は2部での優勝だったため、優勝という意味では4年連続優勝) また、女子クロスカントリーでは、畔上尚子や1年生の丸山未紀・小林由貴が底力を発揮し大活躍でした。

クロスカントリー女子スプリント 優勝した大類と3位小林がゴール後、力を出し切って感涙

リレーは実力では2~3番目の力と評価していましたが、実力 以上の力を発揮できたと思います。 1年生の2選手が1走・2走で引き離されずによく付いてきた ことが勝利を呼び込みました。3走大類は20数秒差で中継しま したが、ゴール前の直線でレーン変更し追い込み、僅か100分の1 秒差で勝利をものにしました。 大類自身の勝利への執念に、早稲田の積年の想いが重なり大類に全てを託したようでした。

女子クロスカントリー(大類のレーン変更の跡)

今大会の最終競技が女子1部リレーであったため、早稲田女子の初優勝で締め くくれたことで、男子の無念も含めて早稲田スキー全体が報われました。 これにより、女子は、総合準優勝・リレー初優勝という成績を残すことができました。

早稲田スキーはまだまだ横綱ではありません。かつての全盛期とは異なり、あくまでもチャレンジャーです。 真の横綱になれるよう日々努力を続けていきたいと思います。

【表彰式 男子】
【表彰式 女子】